30年前の話、「嗚呼あの頃は良かった」近代日本昔ばなしを聞いたことがあるだろうか。2017年の今ではもう40代後半から50代前半になっている、かつては若者だった男女の「あの頃わたしもあーでこーで」って話。1986年、日本にバブル経済の火が付いた。泡がブクブク〜と立ち上がってきたと言うべきか。
あまり実感が沸かないが、今はもはや2017バブル経済の様相だ。こうなる今の傾向は、2015年の夏頃から既に始まっていたのだ。
どうしてそう言えるのか
翌年2016年夏にはアメリカ大統領選挙の各候補が固まり、いろんな論戦が繰り広げられている真っ只中。まさかトランプ大統領が誕生するとは夢にも思わなかったのだろうが(ヒラリー・クリントンさんではダメだという流れは既にあった)、未来予想図は描けた。
そんな未来を控えていた2015年末、いずれにしろ未来に向けて経済は動く必要があった。自分の都合のいいように考えるのではなく、どう動いていくと他人の都合のいい状態になるか。そうするとこうなると私は考えた。
まず2万円台の大台をチラッと見せて株価急落。そして大統領選挙結果が定まってくる前後で2万円目前で一進一退。そういった予想を立てることができた。
メディアではトランポノミクスなんて言っているが、単純にトランポリン効果でいいのではないか。おそらくこの2017バブル経済を振り返って「トランポリンエフェクト」と揶揄する時代がやってくるのだろう。
「トランポリンエフェクト」ってクールだろ?
いづれにしろアメリカ1国主体の世界経済に無理がある。だからといってもう一翼を中国が担うには役不足。やはりかつて世界の覇者である英国と米国の強固な関係、そして米ドルでも英国ポンドでも支えきれない世界経済の歪(いびつ)な状態を支え直すため、国際連合主体の世界経済に踏み出す前に、日本の円が世界で通用するほどの強い状態にならなければならないはずだ。
これから先どうなるのか
中国はロシアと北朝鮮と頑張って仲良くする、していかなければならない。
米国は英国と蜜月関係に。そもそも縁が切れたことはない。
そして日本は米英の強い関係の中、そこに組み込まれることになる。日本人のアイデンティティは決してでしゃばらない。これは米英に絶対的な安心感と信頼感を醸し出す。あくまでも主役は米英。しこたまお金を出すのは日本だが、それでいいのだ。
ある経済学者は、円建て米国債を発行するなら米ドルは高くなりすぎず、一定の価値をキープ。日銀には円で購入した米国債が入り、日本円の価値を国際的に保証する。アメリカ政府が日本円を承認するようなものだ。
アメリカ政府には大量に献上された日本円で色々な経済政策を打ち出せる。
「この提案、結構アメリカに都合がよく単純明快。だからきっとなる」とその高名な経済学者は言い切っている。わたしはこの話を聞いて「なるほど!」と膝を打った。
これはアメリカ政府が日本の紙幣を刷る輪転機を回す権利を得るようなもの。
米国債を大量に印刷してトランプ大統領「これいいだろ。」って。日本政府は算盤はじいてメリットを取る。日銀は輪転機ブン回す。たくさん壱万円が米国政府の金庫に流れ込む。この金使って何しようか?なんでもできる。なんせ全額日本から献上された金だからねぇ。えっへっへぇ〜
使った大量の壱万円が市場に出回ると、人々は壱万円でガンガンお買い物。一般企業が日本製部品を日本円で購入、米国に持ってきて組立て売る。日本製品はアメリカ国内全体から見たら献上品のようなものになるのだ。米ドルの財布から1㌦も使わず、すべて貰った壱万円でお買い物。それにアメリカ人の手で付加価値をつけ、信頼性抜群の製品が市中に出回る。メードインアメリカ!アメリカファースト政策はうまくいく。
日本からのお金でアメリカ政府は英国やユーロ圏の国々でお買い物。好きなだけお買い物。ガンガン買う。しかも売ってくれる。なぜならそれが日本円だから。
日本に大量の日本円が海外から流れ込んで、その結果ハイパー好景気。
日本円が市中に大量に出回り、2020東京オリンピックもある。日本円の札束持って日本国内にどっとやって来る。日本での最高のおもてなしを受ける軍資金は十分にある。
外国人からすると、信じられないぐらいのハイパーホスピタリティー!
「こ、これがジャパン!お・も・て・な・し」「こんなの見たこと無い」「にっぽんすごーい」ってことに。
日本円の出処はアメリカ。米国内も景気が良くなり、そんな様子をロシアも黙ってないでしょう。当然英国も。日本との円ベースの取引がどれほどの経済効果を生むかを見ることになる。
英国もロシアも円建て国債を発行。実質の国債基軸通貨が円という時代。日本は世界の信任を受け、国連の常任理事国入りを果たす。ハイパー好景気・ニッポン。それが許されるのは国連を軸に世界経済統制の道筋をつくる。
これは円を軸に「世界同時バブル」という構図になってしまう。そうなると、そのバブルが弾けたとき、とんでもないことになるが、「これでもう大丈夫。経済は安泰」という世界観が醸成されるのだろう。
危険ではある。でもこの流れはきっととめられない。